さぁ、生命保険会社の内勤について語ろう

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第5回_生命保険会社の仕事って営業以外に何がある?①

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こんにちは。十返舎テックです。

本日のテーマは「生命保険会社の仕事について」です。

これまでお伝えしているとおり、私は本社部門の内勤として働いておりますが、未だに親戚や友達から「生命保険会社ってノルマが厳しそうだね」とか「外回り大変だね」などの労いのお言葉を頂戴します。確かにそういう職種の人もおりますが…。最近は説明がめんどくさくて「そうだね~。どこも厳しいよねぇ」って答えてます。(こちらが大変そうだと相手は少しうれしそうな顔をするのですが、これが噂のマウントかっ?!)

生命保険を売ろうと思ったら

つらつらと仕事内容を並べても芸がないので、もしもの話をしていきましょう!

この世界には生命保険というビジネスがまだ存在しません。あなたの身内に不幸があり、残された家族は大黒柱を失い路頭に迷うかもしれないという場面に出くわしました。まぁ、親戚一同がその家族を支援することで事なきを得たのですが、同じような悩みを持つ人は多くいるとあなたは考え、万が一の事態が発生したときにまとまった資金が手に入る仕組みを思いつきました。

「多くに人が定期的に少しづつお金を出し合いそれを積み立て、万が一の事態が発生したときに積み立てたお金を提供する助け合いの仕組みがあればいいんじゃないか?」

さて、そんな“相互扶助”の仕組みを提供する会社を立ち上げようとしたとき、まずは何が必要になるでしょうか??

とりあえずは、お金を積み立てることが必要で、あなたはそれを徴収する必要がありますので“お金を徴収・管理する機能”が必要になりますね。

あれ?いくら徴収すればいいんでしたっけ??とりあえず、500円にしておきますか?イヤイヤ、それじゃあ少なすぎませんか?でも、10,000人の人から500円を回収できたら結構な金額になりますね。どうしましょう?…では、1人から年間500円を徴収して万が一の事態が発生したら、その遺族に100万円支払うことにしようと決めました。このように“提供する保障内容を決定する機能”“支払うお金と徴収するお金を算出・決定する機能”が必要になりますね。

あなたの熱心な勧誘のおかげで、1人500円を10,000人から集め、500万円の資金(基金)を設けることができました。しばらくして、10,000人の中の1人に不幸が訪れ、約束した100万円を遺族に提供する必要がでてきました。念のため、不幸が訪れたこともキチンと確認しなければなりません。“お金を支払う機能と不幸が訪れたことを事実確認をする機能”が必要ですね。

またしばらくすると、1人、また1人と不幸が訪れ、ついには6人目の不幸が発生してしまいました。どうやらあなたが集めた方たちはあまり健康ではない人が多いようです。あなたは1年経過後にもう一度それぞれの人から500円を徴収しようとしていましたが、まだ1年経過していません。資金(基金)が底をつき、この仕組みが成り立たなくなってしまいました。そのような事態を避けるべく、“仲間にする人の健康状態を見極めて正常な集団をつくる機能”が必要になりますね。

いかがでしょうか?生命保険会社を経営する上で、核となる機能を挙げてみました。もう少し、具体的に説明しますね。

お金を徴収・管理する機能「契約管理・保全業務」

まずは、お金を正しく集める機能についてです。収納管理と言います。収納保全部とか契約管理部とか契約サービス部などと呼ばれる、「契約の管理・保全業務を担う部門」がこの機能を担います。契約形態によって毎月保険料を徴収するのか年次ごとに徴収するのかといった違いや、クレジットカード決済なのか現金振り込みなのか口座引き落としなのかお客さまが働いている企業が給与天引きしてくれるのかといった違いがあり、その管理と事務はとても煩雑です。契約の管理・保全を担う部門はこのほかに、住所変更や契約者変更手続きといった契約内容変更の管理や、生命保険の機能の一つである契約者貸付に関する事務手続きなどを実施してます。

大体どの会社も、女性が多く働いていて育児休暇や時短勤務者が多い職場のようです。

提供する保障内容を決定する機能「商品開発業務」

商品開発部とか商品企画部という名がつけられる部門がその名の通り「商品開発」を行います。生命保険は形がない商品をお客さまに提供しますので、どのような保障を、いつ・いくら・誰に支払うなどといったことを定義する文書を作成します。この文書を「約款」と呼びます。「約款」の記載は大変小難しく、一般のお客さまには理解しがたい内容であることは保険会社も重々承知しているのですが、それでも揉め事が起きないようにきちんと契約内容について細かく定義することが現代社会で事業する上では必要です。

また、保険商品は生命保険会社が好きな内容を好きな時に売っていいわけではなく、金融庁の認可を取得する必要があります。生命保険は日本国民の生活を支えるという大義名分がありますので、どのような保障をいくらでどういった目的で発売するのかということをきちんと国に対して説明することが求められてます。

些細なことでも気になったら解消するまであきらめない人が集まる少数精鋭な職場って勝手なイメージを持ってます。

 

支払うお金と徴収するお金を算出・決定する機能「数理業務」

大体、「主計部」という部署の中に「商品数理課」とか「数理統計課」といった部門が存在し、その部署で商品性を考慮してお客さまに支払う保険金・給付金とそれに釣り合う保険料を「性別・年齢等」に応じて決定してます。アクチュアリーと呼ばれる専門職もこの部署に所属することが多いです。

数学大好きでExcelとか統計ソフトを多用して終日パソコンとにらめっこしているような人たちが多い職場な気がします。モッサリした人か、オシャレでスラっとした人しかいません。

お金を支払う機能と事実確認する機能「支払業務」

お客さまの死亡時に支払う保険金やケガ・入院時に支払う給付金、お客さまがある年齢に到達した時から支払う年金など、ご加入いただいた契約の“支払事由”が発生したことを確認後、ご契約内容に沿ってお金をお支払いします。保険金・給付金のお支払い時には医師による診断書を提出いただきますので、医師の資格を持った査定医という専門職の方が査定を実施することもあります。一般に「保険金部」と称する部門が業務を担います。10年くらい前に生命保険会社各社の“保険金不払い問題”が続々と発覚し、行政処分を受けた会社も少なくありません。

おそらく生命保険会社で一番の大所帯になる部署ではないでしょうか。多い会社だと300人とか500人規模で業務に携わっております。

契約管理・保全部門と同様、女性が多く働いていて育児休暇や時短勤務者が多い職場のようです。

健康状態を見極めて正常な集団をつくる機能「引受査定業務」

いわゆる保険加入時の「審査」をする部門です。契約部とか契約審査部、契約医務部といった名前の部門が業務を担います。保険に加入する時はお客さまに、医師による診査を受けていただいたり、過去5年間に病気にかかったことがあるか、最近ケガしたか、これまでにガンに罹患したことがあるかといった質問に回答いただく“告知”の提出が必要です。それら情報を基に生命保険に加入しても問題ないか、割増保険料を頂く必要があるか、どれだけ保険料をいただいても保険加入は厳しいかという「審査」を実施します。これを“引受査定”と呼びます。引受査定の基準は各社独自です。厳しすぎても緩すぎても経営に影響を与えないと判断できれば問題ありません。アンダーライターや医師の資格を持つ査定医といった専門職もこの部署に所属します。最近はテロ対策の一環で資金洗浄の手段として保険が利用されていないかをチェックしたり、反社会的立場の方が保険に加入しようとしていないか厳しくチェックすることも求められております。

こちらも、女性が多くそれなりに人数を有した部署になりがちです。

まとめ

本日は、生命保険会社の仕事について、主に「バックオフィス」と呼ばれる事務部門を中心にお伝えしました。ちょっと長くなりましたので、続きは次回ということで。

最後まで読んでいただきありがとうございました!